QOL向上記

日々のQOLを向上するtipsを紹介したいと思います。

国試における「経過観察」

医師国家試験では「経過観察」が回答の選択肢に入っているという問題が存在します。


例えば、109I12のような問題があります。

 

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(画像省略)

 

この問題の正解はaです。
画像では多発する大腸憩室が見られます。ですが、自覚症状がないため経過観察で大丈夫です。

 

他にも経過観察が正答となるような問題に110A28のような問題もあります。

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(画像省略)

 

この問題の正解はbです。
本番での正答率は低かったみたいですが、それは仕方がないようにも思えます。
神経鞘腫の冠状断の画像は、「少なくとも国試においては」有名な画像ではなく、そもそもの異常所見がはっきりと分かるのが難しく、患者さんの症状が実際にある上に増悪している、という2点から、いくら実臨床では経過観察とすることが多いとあっても、国試本番で経過観察を選ぶというのは難しいと思います。

 

近年の国試は経過観察を選ばせるという問題も多いですが、そのような中でも経過観察を選べるのは、

 

・良性の疾患である
・患者さん本人が困ってない
・過去に類疾患での出題がある
・もしくは直前に確認したなど、100%自信が持てるもの

 

の場合に限られると思います。
それ以外の問題で経過観察を選ぶというのはリスクが伴います。
仮に悪性疾患であったとしたら、禁忌肢にすらなってしまいます。

 

よく言われるように、国試での逆張りは「ダメ絶対」です。
順張りでの失点はマジョリティが失点しているためにダメージとはなりませんが、逆張りして失点してしまったらそれは大ダメージとなってしまいます。
仮に逆張り成功したとしても、正答したからと言って得点が他の問題よりも高いということはなく、下手をしたら削除問題となってしまう可能性すらあり、それでは元も子もありません。

 

国試は9割受かる試験であるので、変なことは考えずに順張りするのが正解です。