QOL向上記

日々のQOLを向上するtipsを紹介したいと思います。

ショートラリーは必要なのか?

ショートラリーは必要なのか?という議題ですが、
厳密には「アップにおけるショートラリーは適切なのか?」という問いかけです。

 

この問いかけに対しての答えを自分なりに得るために、少し長いですが前提となる考えを書きたいと思います。

 

テニスのショットは極論言ってしまえば、

 

①身体で運動エネルギーを生み出す
②身体で生み出した運動エネルギーをラケットの運動エネルギーとして伝える
③ラケットの運動エネルギーをボールに伝達させ、ボールに運動エネルギーを与える

 

だけの物理現象です。
自分の日本語がもっと上手ければ、もっとシンプルに書けるかもしれません。

 

次にストロークの打点の話をしたいと思います。
一試合のストロークの打点の位置に限れば、例えばの話をすると、ベースラインを平均値とした正規分布のような形をしていると考えられます。
すみません、正規分布のような形をしているのかどうかは分かりません笑
二峰性の分布をしている可能性もありえますし、他の可能性もありえます。
それはまた面白い研究材料ではあります笑
プロの試合でも打点のスタッツってありますよね。


しかし、本記事においては自分のテニスのプレーの経験をもとに、打点は正規分布に近い形をしていると仮定します。

正規分布

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ストロークの打点
平均値:0はベースライン

 

さらに「平均値:0」は相手のプレイヤーのショット、個人のプレースタイルやストロークのタイプ(スピン系、フラット系)によっては前後することはありえます。
厳密にいえばベースラインより少し後ろの打点が経験上最も多いと思われますが、本記事においてはベースラインの直上が「平均値」であると仮定します。

つまり、極端に浅い球を打ち続けてくるプレイヤーや、自分がベースラインから離れた場所で打たされ続ける(=相手の球がずっと深い=単純に相手が強い笑)の数は少なくなってくるはずです。

 

さらにマクロな視点ではありますが、対戦した相手プレイヤーの数=試行回数とすると、これもベースラインでの打点を平均値とした正規分布になっているのではないでしょうか。
つまり自分を基準として、強い選手、弱い選手の色々な相手と均等にプレーした場合には、その全てのショットの「平均値」はベースラインになるということです。

 

前置きが長くなってしまいましたが、結局何が言いたいのかというと、

一番打つ回数が多いベースラインでの打点のストロークを「基準のストローク」とする

ということです。

 

なので、テニスの基本となるストロークのアップのみの話をするならば、「基準のストローク」であるベースラインからのストロークに一刻も早く合わせることがアップにとって重要であると考えられます。
 

ここで記事の始めに述べた、テニスの物理現象の話を持ち出したいと思います。
記事の始めに、テニスのショットとは、

 

①身体で運動エネルギーを生み出す
②身体で生み出した運動エネルギーをラケットの運動エネルギーとして伝える
③ラケットの運動エネルギーをボールに伝達させ、ボールに運動エネルギーを与える

 

と書きました。
つまり、テニスで良いショットを打つためには、

 

①身体で大きな運動エネルギーを生み出す
②身体で生み出した大きな運動エネルギーをラケットの運動エネルギーとする
③ラケットの運動エネルギーをロス無くボールへ伝える

 

ことが必要となってきます。

 

①は運動連鎖云々です。これを大きくする方法はここでは割愛したいと思います。
②に関してはラケットを握っていれば、エネルギーは伝わると思います。
③のラケットの運動エネルギーをロス無くボールへ伝えるということを取り上げたいと思います。この「ロス無く伝える」というのが重要です。ラケットがしっかりと加速されて運動エネルギーを持っていたとしても、スイートスポットに当たらなかったらロスが起きてしまいます。またジョリといった薄い当たりであったとしたらそれは、ロス無くエネルギーが伝わっているとは思えません。

 

上で、基準のストロークについて述べました。
基準のストロークというのはベースラインから打つストロークで、原則としては深ければ深いほど良いです。

 

一方、ショートラリーではサービスラインからサービスラインまでの距離です。

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図にしてみると分かりやすいですが、「基準のストローク」のほうがショートラリーより2倍程度距離が離れています。

 

つまり「基準のストローク」で良いショットを打つのと同じようにショートラリーをするのならば、


①の身体で生み出すエネルギーを小さくする
②身体でエネルギーを生み出すも、ラケットにエネルギーを伝えない
③ラケットまでエネルギーを伝えるも、ボールにはエネルギーを伝えない
(④ボールに強力なスピンを効かせることでサービスライン程度に収める)

 

の4通りの方法しかないと考えられます。

 

①に関しては、上手くできるのならばアリかなとも考えます。これならばアップの目的は果たせますし、エネルギーを大きくすることで基準のストロークにアジャストしやすくなります。しかし近年のラケットは性能が良く、エネルギーが小さくともベースラインからベースラインへとボールを飛ばすことができるので、あえてこの方法を取らなくても良いのでは、と自分は考えています。

 

②に関しては自分でもよく分かりません。ラケットを握らなければラケットへ伝わるエネルギーは抑えられると思いますが、それではもはやどこを目指しているのかよく分かりません笑

 

③これは最悪です。僕はこれをやっていたせいでストロークがおかしくなってしまったと考えていますし、このストロークの崩壊がこの記事を書くようになった最大の動機です。ボールにエネルギーを伝えないためには、スイートスポットに当てないor厚く当てないの2通りの方法があると書きました。さすがにスイートスポットにあえて当てないというのは意味がわからないので、そのようなことはしていませんでした。しかし自分は薄く当てることによって、距離感を調整していたのだと今振り返ると感じます。この薄い当たりというのはストロークにおける、非常に繊細な手首の返しのタイミングと感覚を狂わせます。これ以上は述べませんが、「薄い当たり、ダメゼッタイ」です。

 

④はアングルショットを打つ良い方法だと思いますが、アップでやるのは違うと思われます。その場合はその練習を別ですべきです。

 

以上4通りの方法を述べましたが、いずれの方法をとっても、ベースラインからのラリーによるアップと比較して、ショートラリーでのアップの有用性は見当たりませんでした。
同時にちゃんにーはアップをするならばベースラインからのストロークのほうが良いという結論に至りました。

 

なので、今後ちゃんにーは考え方が変わったりするまでは「アップで」ショートラリーをするのはやめてみようと思います。
しかしながら、ショートラリーを望むプレーヤーもいるかもしれないので、その場合はスライスで逃げようと思います笑